理事長挨拶
当組合は、印刷業の中小企業者の改善発達を図るための必要な事業を行い、組合員の公正な経済活動の機会を確保することを目的として事業を推進しています。その実現のためにも、組合の健全な収益の安定に努めることはもちろん、社会のニーズや変化に対応しつつ、かつ、組合員相互の連携や情報提供を行える組織として、今年度も「共済・組織活性化・経営支援・連携」を重点的に、各事業の計画と実施を進めてまいります。
コロナ禍においては、感染防止のための自粛と経済活動継続との相反する社会規範のなかで、私たち経営者は従来の価値観や環境も一瞬で変わることを実感し、自分の生き方や企業のあり方を問われました。この数年で、社会は大きく変化し、今後もそのスピードはますます加速化していくように思います。今は、お互いの価値観を尊重しあえる関係性が重視され、デジタル化や多様性を含めた働き方、サスティナブルな社会の実現と、いつかはくるであろうと思っていた世界が目の前にあり、経営には、スピードと対応力が必要とされています。
今までとは違った新たな視点で時代を切り開いていく思考や、業界を超えたネットワークを持った会社・経営者像が求められているのではないでしょうか。デジタル化によって生産性を向上し、働き方改革への更なる取り組みで魅力ある職場環境を推進し、業種や業態をまたぐような将来を見据えた事業展開を構築する。次世代を担う新しい考えを持った人材に承継をし、従来の印刷業界の構造をブラッシュアップする。それこそ高度成長の時代には考えもしなかったことです。
そのためには、組合そのものも次世代へ継承を図り、組合員の皆様と共に考え、知恵を出し合って、社会から求められる経営改善の実現に寄与できるように変化を進めてまいります。また、業界活性化のために、全印工連や業界関連団体、各支部組織、関係諸団体との連携もより深めるとともに、一緒にできることはないか、新たな協業が生まれないか、現役世代だけでなく継承世代とも連携し、印刷業界全体の発展のために事業に取り組む所存です。組合員各位からの更なるご支援、ご協力のほどをお願い申し上げます。
令和6年5月24日
京都府印刷工業組合
理事長 爲國 光俊